人に頼るし、自分で考えなくなる?読書にも4つデメリットがある
本は知識を得るのに、うってつけのもの。
メリットしかない、そう考えている人は多い。
しかし、本も使い方を誤ると、人にとって害のあるものだ。
「時間」「お金」というわかりやすいものから、当然「思考」にも影響を与えている。
今回は、自分がそうだったからこその、読書のデメリットについて書きたい。
金と時間を奪われる
読書のデメリットは、金を時間が奪われているところ。
一般的にいくら良いこととされていても、この事実は変わらない。「自己投資」として読書は素晴らしいと説かれる反面、金と時間は減っている。
たとえば、1冊読書するのにどれくらいかかるだろう?
時間は、2~3時間。お金は、一般的なビジネス本なら800~1500円。
また、ちゃんと内容を理解して頭に入れるまでには、1冊を2、3周する必要も出てくる。すべて考えると、10時間は超えるレベルだ。
読書の元を取れているかと言うと、疑問が大きい。
ほんとうに読んだ分、生き方が変わっているのか。考え方や、行動に変化はあったのだろうか。
自分を見れば、そうじゃないとはっきり言える。
読書の悪循環は、こうだろう。
・著者の素晴らしい考えに触れ
・自分でも2、3日考え
・もとに戻る
基本、この繰り返し。けれど、時間と金は減り続けている。
怖いのは読書にもハズレがある点だ。
映画のように、感動するものから、観なきゃよかった!という駄作まである。それでも、駄作はまだマシな方。ムダだったと後悔できるから。
一番恐ろしいのは、中途半端な本だ。毒にも薬にもならず、ただ読んだという事実だけが残るもの。
良くも悪くもないため、2時間後には、忘れているありさま。
しかし、時間と金は減り続けている。
このデメリットは怖い。
知識ばかりになる
読書のデメリットは、知識ばかりになること。
読書をする人なら、誰もが通っている道だと思うが、こうなっているときが一番痛い。
本というくらいだから、なにかしら崇高なことが書いてある。
・成功者の考え
・最新の知識、ノウハウ
しかし、実際は知識を得ただけで、何も生活は変わっていない。
どれだけ人に、
「スティーブジョブスはこうした!」
「SEOって何の略か知ってる?最新のAIはこうだよ、知らないの?」
と話しても、自分は何も変わっていない。
頭でっかちになった人間が、1人増えただけ。
ひまつぶし、変わった気になりたい、そういう理由で読書をしているとき、知識だけの人になりやすい。
私がそうだったので、恥ずかしいが、ただの「読書中毒で、頭でっかちなやつ」に過ぎない。
読書をして人になにか語るなら、「試してみたんだけど、こうだったよ」といいたい。
試さないうちは、借り物の言葉で、自分を大きく見せているだけなのだから。
読みすぎて逆に不安になる
読書のデメリットは、読みすぎて逆に不安になること。
ノウハウ本のときは、そのまま実践すればいい。けれど、才能や進路がテーマの本を読むと、不安になるときがある。
なぜなら、どの本にも方法は書いてあるが、答えがない。正直、
私はこういう方法で見つけた、きみたちも見つかるかもしれないぞ。がんばれ!というスタンスの本も多い。
だから、読んでも答えが見つからず、不安ばかりが溜まりだす。
最後には「やっぱり、一部のすごい人たちだけに見つかるものなんだ」と諦める。
読書をしていなかったら、追い求め続けていたかもしれないのに。著者がだいたいエリートなことも、諦めることに拍車がかかる。
なぜ諦めてしまうのか?それは、
他人に頼りすぎているからだ
読書をすることは、他人に頼っていることでもある。もちろん、悪くはないが、頼りすぎてはいけない。
著者が100%、あなたに合った答えを与えるなんて、甘えだ。
たとえ、答えが見つからなかったとしても、諦めないで探す。
これくらいの覚悟は、あっていい。
考えなくなる
読書のデメリットは、考えなくなること。
読書は、マニュアルを読んでいることに等しい。あなたが特に考えなくても、答えが書いてあるから。
このときはこう、ここではあれ、と全部書いてあるのは、一見すると良い。
しかし、想定外が起きたときに対処できない可能性がある。
あれ?本に書いてないことが起きた。どうしよう、他の本に書いてないかな?
自分で考えず、本に頼るクセがついてしまう。
答えのないことは考えないようになる。
これは、学校教育と似ている。常に答えがある問題を解いていき、検索力だけ見事に鍛えられた。
結果、若者は考える力が弱い!
と言われる始末。
ここで、個人と社会どちらが悪いと書くつもりはない。
伝えたいのは、もしかしたら読書も、考えず、答えだけを求める行為ではないか?ということ。
疑問→読書→答えがない、考えない→さらに読書→ない→忘れる
これでは、答えのない問題は考えないようになる。
ふと気づいたら、自分がこうなっていることがあるから怖い。
読書するにしても、自分で考えることは放棄したくないものだ。